健康怠惰生活(仮)

書き留めておきたいことを書き留めておく用にしています

もんじゃはあかん

「飲み過ぎないようにしよう」とすら思っていない時こそ、飲み過ぎてしまう。

人間とはそういうものだと思う。「絶対に忘れ物をしないでおこう」と思っているうちは忘れ物をしない。「忘れ物をしないでおこう」なんて頭の片隅にも置いていない時にこそ、忘れ物をしてしまう。だいたいそういうのは気を張っていない時に起こる。あんまり飲まない予定の飲み会で楽しくなっていっぱい飲んでしまうことはよくあることだし、仕方がないのだ。

二日酔いというものは、次の日の元気を前借りしていると聞いたことがある。確かにそうかもしれない。飲んでいるその日はうるさいくらいに元気で、根は人見知り気味の私もアルコールハイのようなある一定のゾーンに入ると元気無限大地球人皆友達モードになれる。次の日には凄まじく後悔する。絶不調という言葉がこんなにもぴったり当てはまる日はない。でも逆に、次の日のたった1日分のエネルギーを前借りしただけで数時間地球人皆友達モードになれるなら儲け物な気もする。サイヤ人はこういうシステムなんだろうか。普通に過ごしていたら事前に数日間エネルギーを貯めてたとしても外向性3000%にはなれない。うまく使えたら普段できない経験ができてお得なのかもしれない。とはいえ何でもやり過ぎはよくない。サイヤ人になるなら周りに迷惑をかけないように、節度を守って飲むのが正しい楽しみ方である。

なんの変哲もない会社員である私は、土曜日の夜によくサイヤ人になる。日曜日は絶不調の擬人化として家で穏やかに過ごす。二日酔いの日は、食べたいもの・食べられるものが決まってくる。カップ麺が特段においしく感じるときもあるが、私は麺をすする行為自体が胃の絶不調を助長するのであまり受け付けないことが多い。パンも麺も甘いものもいらない。なんか甘くない固形物が食べたい。こんなときに最近私的に大正解なのがゆで卵である。ゆで卵は本当にちょうどいい。大好き。作るのも簡単で安価である上に見た目まで可愛い。才色兼備とはゆで卵のためにある言葉。私は塩胡椒でいただくのだが、本当に正解というか優勝おめでとう!生まれてきてくれてありがとう!という気持ちになる。(卵なので正確には生まれていないという皮肉を含んでしまう)このように二日酔いの日曜日、私はもっぱらゆで卵をゆでまくっている。

最近は若さの数値が右肩下がりになってきたからか回復が遅く、夜まで地味な不調が続くことがある。実家で晩ご飯を食べるとき、楽チンだという理由で日曜日によく作られるメニューがある。

もんじゃだ。

間違いなく一番やってはいけない。二日酔いの日に一番見たくないメニューランキング2位以下を大きく突き放し堂々の1位。総得票数は70億で世界が満場一致という地球史上初の快挙。理由は見た目が悪いの一択である。必死に外に出そうとしたものをまた摂取するようにしか考えられないのは100%私が悪いが、可愛くて固形のゆで卵を欲しているこの状況でのもんじゃは愛しのゆで卵ちゃんと対極にあると言っても過言ではない。そもそも私はもんじゃのことをいつまで経ってもよく分かっていない。どのタイミングでどういう味わい方をすることが公式に推奨されているのだろう。コゲを楽しむのですよね。でも家のホットプレートでやるとあまりコゲてくれないし、なんか伝統儀式かのように気合いを入れて土手を作る割に真ん中に入れる汁が多過ぎてすぐ決壊しては「あぁ〜」と言ってから「まあいっか〜」と言うことが予め決められている世界共通のシナリオがある。これは寸劇なのだろうか。同じ台本でいかに演じるかみたいな一種の試験なのだろうか。忘れた頃に途中で挟むセリフの一つに「この土手って意味あんのかなあ?」がある。これに対する返答は「混ぜたら一緒やしな」が50%、「どやろな」が48%、無視が2%である。まあ、こんなことを言いながらもせっかく作ってくれたもんじゃはしっかりと感謝していただく。

おいしい。